XRGB-3は映像機器や家庭用ゲーム機から出力されるビデオ映像やS端子映像などのNTSC映像信号やD端子の映像をPC用ディスプレイに表示するためのアップスキャンコンバーターです。
このXRGB-3はとても良い製品なのですが、添付のACアダプターの質があまりよくなく、コンデンサの劣化で映像にノイズが乗る症状が現れたりしますので、その対処方法としてのコンデンサの交換の仕方をご紹介します。
この記事の内容は正誤も含めて、個人の覚書として載せているものですので、実践される場合の結果については自己責任でお願いします。
ACアダプターに障害がある場合の画面表示
▼通常はこのように表示されるはずの画面が

▼このように乱れます

XRGB-3純正ACアダプター
▼XRGB-3の純正アダプターです

▼電圧を測定してみるとちゃんと定格電圧以上の電圧がきています

ACアダプターを分解します
ネジ穴が星形の特殊なものなので、精密ドライバーセットなどを手に入れて、種類がたくさんあるものから合うものを選択して使います。
▼合うドライバーを探してACアダプターを開けたところ

▼内部の2つの緑色のコンデンサが爆裂して内容物が噴き出して固まっています。これではまともに動かないでしょうね。

▼基板裏はこんな感じ

XRGB-3の純正ACアダプターに使われているコンデンサの種類
▼取り外したコンデンサ

▼電源用だけあってさすがに全部105℃品ですね

▼それぞれのコンデンサの位置
C1からC4まで

▼C5の位置

ちなみに基板上の白く塗りつぶされた部分の穴が極性のある電解コンデンサのマイナス極のピンの穴です。
コンデンサの部品自体のマイナス側は帯状にマイナス極の印刷があり、わかりやすくなっています。
| オリジナル部品表 | |||||
| 番号 | 容量 | 耐圧 | 耐熱 | 数量 | メーカー |
| C1,2 *1 | 47μF | 200V | 105℃ | 2 | JAMICON |
| C3,4 | 1000μF | 16V | 105℃ | 2 | JAMICON |
| C5 | 220μF | 16V | 105℃ | 1 | JAMICON |
*1 容量は同じだが大きさが違う C1の方が大きい
コンデンサの交換作業
交換用の新品のコンデンサは全て日本製のルビコンPXで揃え、オリジナルと同等かそれ以上の容量、耐圧の物を選び、すべて105℃以上の耐熱のものとなっています。

▼交換部品表
| 番号 | 容量 | 耐圧 | 耐熱 | 数量 | メーカー |
| C1,2 | 47μF | 200V | 105℃ | 2 | ルビコンPX |
| C3,4 *2 | 1000μF | 25V | 105℃ | 2 | ルビコンPX |
| C5 | 220μF | 16V | 105℃ | 1 | ルビコンPX |
*2 C3,4だけ耐圧が16V→25Vと高い物を選んでいます。特に深い意味はなく部品の調達上の都合です。
▼部品を部品表の通りに挿し込みます

▼はんだ付け後

▼電圧はコンデンサの取り換え前と全く一緒でした。コンデンサ劣化で電流の質が悪くなっていたんでしょうね。

▼無事ノイズのないきれいな画面で表示されるようになりました。
一番上の行がイタリックっぽい表示になっているのはACアダプターとは別の原因だと思われます。

XRGB-3は結構高かったので直ってよかった。
今回使った部品とか道具とか
精密ドライバーセット MOVMAO 130 in 1 103種ビット トルクスドライバー 磁気ドライバー 滑り止めハンドル 特殊ドライバー ネジ回し 多機能ツールキット iPhone Switch DIY 修理ツール 専用ケース 磁石付き グレー
マイコンソフト XRGB-3 ACアダプター修理用コンデンサセットXRGB-3純正ACアダプター用の修理用コンデンサーセット



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